resp-kingofmed’s blog

地方大学呼吸器内科医の雑記帳

例の医学部入試の件について

東京医大とかでいろいろ差をつけるような措置がされてたって話題になってますね。

 

 

個人的に言わせてもらえば

「どこもやっとるやろー。何をいまさら。」

です。

医学部だけじゃなく他の学部、

大学だけじゃなく高校や中学の入試でも

優遇は行われていると思いますよ。

今回のように男子や現役、OBが親である人に優遇するほかに、

地元かどうかでも優遇はされてると思いますよ。

 

この件に関して実際のところ、医学生や医師たちは

どういう意見が多いのかとても気になります。

 

僕としては日本の受験全てに適応される規則とかがあるのかないのか知らんけど、

そもそも「私立」であればその学校独自の基準で

合格者を選んでもなんら問題はないのではないか。

というのは思います。

 

不公平さに関しては、特に進学校から医学部を目指す人達はですが、

こういう不平等には慣れてると思ってました。あって当然というか。

当然、明文化はされてはいませんでしたが、

寄付金という名のお金を積んで入れるところや、

面接の持ち点100点が一浪するごとに20点引かれるという噂があったところ

(しかもこれは国立)もあることは、僕が受験生のときは

ほぼ周知の事実と言っていいものでした。

それでも表立ってクレームがつけられないのは、

ひとつはあくまでも大学が「選ぶ側」なので下手なことを言うと

不合格にされる可能性があるから。

証拠も掴みづらいでしょうし、そこまでするひともいないでしょう。

もうひとつは明文化されてなくても「対策」は立てられるからでしょう。

特に予備校は「合格させる」のが目的みたいなとこもあるから、

受験して合格した人、不合格だった人を分析するはずで、

明文化されてないことでも、何年かデータがそろえば

そこで違和感に気づきそうなものです。

ただ、年によって明文化されない選考基準が変わるとすると

それは少しかわいそうだと思いますが。

 

でも、進学校の中には分析が不十分なところもありそうだから

「現役」の「女子学生」は少し不利になるのか・・・?

とも思ったけど、

厳しいことを言わせてもらえば、

受験はただ勉強しただけではダメなところもあると思います。

「受かりやすい人、受かりにくい人」「そこはどういう大学か」などの

情報戦も制さないと受験では勝ち抜けません。「受験戦争」と言われるぐらいだから。

所属する学校や予備校の持っているデータ量・分析力も受験生の実力のうち。

ということです。

 

フェアじゃないと思います?

僕はそもそも浪人のシステムがある時点で受験に平等性は確実にないと思いますよ。

では公平性は?

都会・田舎、進学校・公立高校、特進クラス・普通科、現役・浪人

いろんな人がいる上で、「同じルールで試験を受ける」という点では公平でしょう。

ただ、そのルールをきちんと把握しているかどうかは

個々の情報収集力に任されているという補足はつきますが。

 

ではなぜ、「女子学生」や「浪人生」が相対的に減点されてしまうのか。

 

女子学生に関しては現在の医療事情がからみ、長くなるので後日。

 

浪人生は理屈上、現役より1~数年多く勉強ができるわけですよね。

相対的に勉強時間、または受験への準備期間が長い(ことが多い)ということです。

これだけでも少し現役に優遇してあげてもよさそうですが、

もっと言うと、大学は当然、「より優秀な人」が欲しいわけです。

またそもそもだけど、現役で合格できない人は(だいたい)

勉強せんかったか、能力が足りない人ということになります。

そしたら

浪人したらよっぽど頑張らんと自分の優秀さは証明出来ない気がしませんか?

 

確かに例外はありますよ。

でも、少数派はそれなりに自分が少数派・例外であることや

厳しい戦いであることは自覚すべきだと思います。

だって、システムとして受験は弱者を救うようには出来ていないから。

繰り返しになりますが、受験は戦争だし、平等性はないんです。

 

 

 

受験って本当に厳しい戦いです。

実際僕も2浪しています。

もうあんな思いをするのは絶対に嫌だと10数年たった今でも思います。